


みなさんすでにご存じの通り、来年2010年から日本語能力試験が新しくなります。
この新試験で特に重視されているのが「日本語の運用力」です。
つまり、会話や説明を聞きとる力を問う「聴解」、限られた時間の中で読み取る力を問う「読解」がこれまでより重視されるということです。
全科目共通して、新試験ではこれまでの「知識」重視から、「実際の運用力」重視へと変わっています。それに伴い、問題数も「聴解」や「読解」の割合が増えました。「文法」より「聴解」が重視されているように思われます。
もちろん、文法・文字・語彙力はとても大切です。しかし、会話を聞きとる力、伝える力がなければコミュニケーションはとれません。
つまり、「知識」を詰め込むだけの学習ではなく、会話や作文などの「実用的な日本語」も学ばなければいけないということです。
「聴解」が苦手な学習者にとっては、頭が痛いことかもしれませんが、これを機会に「使える日本語」を習得できるよう頑張ってください。
では、具体的にどのような問題が出題されるのでしょうか。
N2レベル(2級)を例にみてみましょう。
これまでの2級試験は2種類の形式に分けられていました。
1.絵のある問題(外見・様子・形・地図・位置・順序・時間・数・グラフ)
2.絵のない問題
しかし、新試験ではこのような分け方はなくなり、次の二つに大きく分けられます。
①内容が理解できるかどうかを問う問題
②即時的な処理ができるかどうかを問う問題
①の中には従来と同じ形式の問題も残っていますが、②の「即時応答」は新しい試験から加わる新形式の問題です。
この「即時応答」は相手の発話にどのように応答するのがふさわしいか(適当か)をすぐに判断できるかどうかが問われます。短い会話を聞いて、それに対する応答を選択肢から選ぶのですが、問題用紙には絵も文字も何も書かれておらず、全て音声で流れます。
では、実際に例題をみてみましょう。
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N2【即時応答】
<1番>
M:あれ、佐藤さんって、今日お休みだっけ?
F:1.ええ、とても楽しかったです。
2.はい、昨日休みでした。
3.あ、午後からの出勤だそうです。
<2番>
F:今日ちょっと、残って仕事してってもらえない?
M:1.今日ですか。はい、わかりました。
2.すみません、今日遅くなったんです。
3.今日残っているのは、あとこれだけです。
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このように、状況説明も何もなく、突然の相手の発話にどう答えるべきかが問われます。
実際に対話者のいる会話の場合は、少し考えてから答えることも可能です。しかし、試験の場合は、次の問題を聞き逃してしまうのでゆっくり考えている時間はありません。即時の判断が必要になります。
文字をみれば難しありませんが、音声だけで、すぐに適切な判断をするには日頃の練習が必要です。しかし、日本以外に住んでいる学習者にとって、直接日本語を聞き、話す機会はそう多くはありません。まずは、クラスメートとの会話、先生との会話など、できるところから、日本語を話す練習をしてみましょう。
(※1番の答え:3 / 2番の答え:1)
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